北海道にある都市ガスの供給会社一覧まとめ
2023/09/15
都市ガスというとどのようなイメージをお持ちでしょうか。私は公共料金なので安く、安定供給されているガスという認識です。また、都市ガスは天然ガスを主原料としており、環境にも優しいと評判です。
デメリットとしては災害時の復旧に時間がかかることでしょうか。それ以外にデメリットは思い浮かびません。
もし、戸建てを検討している土地に都市ガスがあれば、私なら迷わず都市ガスを選びます。都市ガスとプロパンガスでおよそ2倍もの値段が変わってくるのです。家のエネルギーを気軽に決めるのは早計です。
都市ガスは公共料金です。公共料金とは、公共機関が行う公益事業のサービス料金を指す言葉ですので、不当に高い金額にはならないのです。
また、プロパンガスとは異なり、地価の配管を通ってガスが送られてくるので配送コストがプロパンガスよりも安価で済むのです。
では、北海道にはどれだけの都市ガスがあるのでしょうか。北海道にある都市ガスは以下の通りとなります。
北海道の都市ガスの供給会社一覧
会社名 | 供給件数 |
---|---|
北海道ガス | 589,951件 |
旭川ガス | 124,118件 |
釧路ガス | 68,901件 |
苫小牧ガス | 26,752件 |
帯広ガス | 29,833件 |
室蘭ガス | 29,432件 |
岩見沢ガス | 3,293件 |
長万部町営ガス | 1,162件 |
以上が北海道の都市ガス会社と都市ガスを供給している物件数です。北海道の世帯数は290万世帯と言われていますので、都市ガスを利用しているのは90万世帯ほどです。
残りの200万世帯、およそ70%はプロパンガスもしくはオール電化となっています。都市ガスはたった30%しかカバーできていないのです。しかし、それでも利益が出るのです。プロパンガスよりも安くカバー率も狭いのにです。
それで成り立っているのは配送費用が掛からないからです。地価の配管を通っているため、プロパンガスのようにボンベを輸送・設置する必要がないため、経費を削減できるのです。では、その都市ガスを運営している会社を一つずつ見ていきましょう。
北海道ガス
言わずと知れた北海道の最大手のガス会社です。北ガスの愛称で親しまれています。札幌市のほか、石狩市の一部、北広島市の一部、恵庭市の一部、千歳市、小樽市、函館市、北斗市の一部、北見市に都市ガスを供給しております。
また、室蘭ガスと業務提携、資本提携し室蘭市と登別市にも都市ガスを供給しています。
その名の通り、北海道全土に都市ガスを供給している会社です。歴史も古く、100年以上前に設立されました。また、子会社も多く、プロパンガスは子会社の北ガスジェネックスが販売しております。
旭川ガス
旭川ガスは旭川を拠点に旭川市と東神楽町、江別市に都市ガスを供給している会社です。旭川ガスが江別市の都市ガスも供給しているのは旭川ガスが江別ガスを吸収合併したからです。
また、旭川ガスも北海道ガスと業務提携を行っております。
釧路ガス
釧路ガスは釧路市と釧路町にガスを供給するガス会社です。釧路地方では地震が多く、地震対策に余念がないようです。
苫小牧ガス
苫小牧ガスは苫小牧市、安平町、厚真町にガスを供給するガス会社です。
帯広ガス
帯広ガスは帯広市、幕別町、音更町、芽室町にガスを供給するガス会社です。幕別町、音更町、芽室町は簡易ガスとなっております。
室蘭ガス
室蘭ガスは室蘭市、登別市にガスを供給している会社になります。前述した通り、北海道ガスと業務提携、資本提携をしており、現在は北ガスグループとなっております。
岩見沢ガス
岩見沢ガスはその名の通り岩見沢市に都市ガスを供給しているガス会社です。
長万部町営ガス
長万部町営ガスは長万部町がガス供給を行っているため、企業ではなく町営となります。北海道では唯一の町営になります。営利企業ではないため、価格も安価に設定されております。
長万部では資源開発の結果、地下から天然ガスと温泉が噴出したようです。その天然ガスを町民に供給して還元しているのです。
都市ガスの自由化
また、都市ガスも電気と同じように自由化が進められています。2017年にガス自由化が開始されました。もちろん北海道でも都市ガスの自由化は進められており、現在2社が都市ガスの自由化に参入しております。
ただ、都市ガスの自由化は北海道ガスのみとなっており、いちたかガスワンと北海道電力の2社が参入している状態となっております。都市ガスが自由化するメリットとして以下のようなメリットが考えられていました。
- 都市ガスを扱う事業者が増え、事業者間での価格競争が生まれる
- ガス料金のプランが多様化され、利用者の選択肢が増える
- 電気とガスのセット割など、これまでにない新サービスが充実する
しかし、北海道で期待ができるのは3番目の電気とガスのセット割など、これまでにない新サービスが充実するだけです。都市ガスを供給する配管は北海道ガスの所有物であり、それを使用する以上、北海道ガスに手数料を支払わなければならないのです。
そのため、参入した2社も思うように値段が下げられないのが実情となっております。しかし、都市ガスの自由化はまだまだはじまったばかりであり、電気のように盛り上がってはいないものの、これからが期待できる分野だと思っております。
まとめ
北海道の都市ガス供給業者を一覧にしてまとめてみました。都市ガスは配管の関係上、限られた地域でしか使用することはできませんが、旭川ガスの事例のように名前と地域が一致していない場合があります。
自分の住んでいる地域に都市ガスや簡易ガスが無いか調べてみては如何でしょうか。プロパンガスよりも安価で私個人としてはおすすめです。