朝晩の冷え込みが厳しくなり、冬の到来を感じる北海道ですが、気になるのが暖房費・電気代ではないでしょうか。北海道の冬の電気代は春に比べ1.7倍にもなると言われています。
厳しい冬を乗り切るためには仕方ない出費とはいえ、少しでも抑えたい。そこで、今回は冬の電気代がなぜ高くなるのか。そして少しでも安くする方法をご紹介します。
なぜ北海道の冬の電気代は高くなるのか
北海道の冬の電気代は春に比べ高くなる傾向があります。原因はどこにあるのでしょうか?
暖房として利用する電気が増える
北海道での厳しい冬を乗り切るために各ご家庭にさまざまな暖房家電があると思います。エアコン・電気ヒーター・こたつ…電気を使って熱を発生させるこれらの家電の消費電力はやはり大きいです。定格消費電力値から電気代を見てみましょう。
電気ヒーター
ワット数:800W
金 額 :月額およそ3,888円
エアコン(暖房)
ワット数:600W
金 額 :月額2,916円
電気カーペット
ワット数:480W
金 額 :月額2,333円
こたつ
ワット数:450W
金 額 :月額2,187円
※1日6時間使用、電気料金単価を27円、1ヵ月30日として計算。
高いですよね。各部屋に電気の暖房機があったりすると3台で10,000円を超えてしまいます。なんとなく高いというイメージを持っている方も多いのではないかと思いますが、数字で見るとより実感しますね。
石油ファンヒーターであっても送風や石油の加熱に電力を使用します。なので暖房機を毎日稼働させる冬はどうしても電気代が高くなってしまいます。
日照時間が短い
冬は日照時間が短く、夕方にはもう真っ暗。部屋が暗くなる時間が夏に比べて長くなります。そのため部屋の明かりをつける時間が増え、これも電気代が高くなる原因になっています。
冬ならではの家電利用が増える
暖房以外の家電利用の機会が増えるとも言われています。冬は着る服の枚数が増え、洗濯機がすぐいっぱいになってしまいます。それに雪が降ると外で干すこともできず、室内干しせざるを得ません。こうしたことから洗濯機や乾燥機を使う機会が増えるご家庭もあるのではないでしょうか。
このほかにも加湿器、布団乾燥機も冬ならではの家電と言えますよね。さらに電気ケトルや炊飯器など水を温めることに電気を使用する家電は、冬の低い水温の水を温めるために夏に比べて多くの電力を消費してしまいます。意外と暖房以外の家電の電気使用量が増えてしまうんです。
どうすれば電気代を抑えられるのか
これまで冬の電気消費量が増える原因を紹介してきました。それではどうすれば電気使用量を抑えることができるのでしょうか。
電力消費を抑える
やはり電気代を抑えるためには基本中の基本、それが節電です。ただし寒いなか無理をして我慢するのは禁物。体調を崩してしまっては元も子もありません。できる範囲内で節電を心掛けましょう。環境への貢献にもなります。
室内でも服を1枚多く着込むようにする
当たり前といえば当たり前ですが、やはり効果的なのが衣服を着込むことです。厚手の靴下やカーディガンなどを着て、エアコンやオイルヒーターの設定温度を下げることで電気代を節約できます。
エアコンの設定温度を21℃→20℃に下げるだけで年間約1,740円(※1)もお得になりますし、1日1時間運転を短縮すると約1,340円(※2)お得になります。
※1 外気温6℃の時、エアコン(2.2kW)を9時間使用した場合
※2 設定温度20℃の場合
すき間テープや断熱シートを使って窓からの冷気を塞ぐ
部屋の温度を下げるのは意外と窓からの冷気が原因だったりします。新築のおうちでは北海道は二重窓となっており断熱性に優れていますが、それでも冷気は遮断しきれません。
そこでホームセンターなどに売っている断熱シートを窓に貼り付けたり、すき間テープで窓枠のすき間などをふさいでみてください。びっくりするくらい体感温度が変わると思います。また厚手のカーテンに換えたりしっかりと締め切ることでも窓からの冷気を防ぐことはできますので、ぜひお試しください。
最新家電に買い換える
最新家電は機能が増えているのはもちろんのこと、省エネ性能も向上しています。エアコン、冷蔵庫、テレビ、照明、温水洗浄便座が特に向上著しい家電と言われています。
10年前のエアコンと最新型エアコンを比べると年間電気代が約12%、約2,920円お得になります。頻繁に買い換えるわけにはいきませんが、耐用年数を超えたエアコンをお使いの場合は今後のために買い替えを検討してみてもいいかもしれませんね。
また、蛍光灯シーリングライトからLEDシーリングライトへ取り換えるだけで、約50%、年間1,840円、白熱電球からLED電球にするとなんと約86%、約年間2,510円もお得になるというデータもあります。
まだご自宅で蛍光灯や白熱電球をお使いの方はLED照明への取り換えをおすすめします。これだけコスパが良かったらすぐに元が取れてしまうんです。
電力会社を見直す
さまざまな節電・寒さ対策を書きましたが、もっと簡単な解決策が「電力会社のお切替え」です。電力会社を切り替えるだけで電気代が安くなる可能性があります。
現在は電力自由化の時代です。それはこの北海道も例外ではありません。北海道と言えばほくでんですが、選択肢はそれ以外にもたくさんあります。まずは料金削減シミュレーションでどのくらいお安くなるか試してみてください。
【参考】
■一般社団法人 家電製品協会「スマートライフおすすめBOOK」
■経済産業省 北海道経済産業局 「実践!おうちで省エネ」
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