パネルヒーターは空気を汚さず、使いやすい暖房器具として人気ですが、電気代が高いという話も耳にします。実際にパネルヒーターは電気代が高いのかという疑問を解消するために、パネルヒーターのタイプごとの電気代目安、また他の暖房器具との電気代の比較を行ってみました。
パネルヒーターの電気代はどれくらいかかる?
パネルヒーターの電気代はどれくらいになるのでしょうか?大型タイプ(1000-1200W)と小型・デスク下タイプ(100-300W)のパネルヒーターに分け、1時間、1日、1ヶ月間の電気代の目安を計算してみました。
(計算には電力量料金単価31円/kWhを使用)
大型タイプの電気代目安
大型タイプは、部屋全体を暖めるのに適したタイプです。そのため、消費電力も高く、電気代も高くなります。
- 平均ワット数: 1100ワット(1000Wと1200Wの中間値)
- 1時間あたりの電気代: 1100ワット × 1時間 ÷ 1000 × 31円 = 34.1円
- 1日あたりの電気代 (8時間使用と仮定): 34.1円 × 8時間 = 272.8円
- 1ヶ月あたりの電気代 (30日と仮定): 272.8円 × 30日 = 8,184円
小型・デスク下タイプの電気代目安
小型・デスク下タイプは、机の下や脱衣所やトイレなど、狭いエリアで使うのに適したタイプです。そのため、消費電力も低く、電気代も安くなります。
- 平均ワット数: 200ワット(100Wと300Wの中間値)
- 1時間あたりの電気代: 200ワット × 1時間 ÷ 1000 × 31円 = 6.2円
- 1日あたりの電気代 (8時間使用と仮定): 6.2円 × 8時間 = 49.6円
- 1ヶ月あたりの電気代 (30日と仮定): 49.6円 × 30日 = 1,488円
パネルヒーターはモデル、とくにワット数によって電気代が大きく変わります。パネルヒーターを選ぶ際には、電気代の無駄を減らすため、自分の生活スタイルやニーズに合ったモデルを選ぶことを心がけると良いでしょう。
※実際の電気代は、使用するパネルヒーターのモデルや、使用する際の温度設定、実際の使用時間や契約している電力会社の料金プランによって異なるため、これらはあくまで目安としてお考えください。
パネルヒーターの電気代は他の暖房器具と比較して高いのか?
パネルヒーターは高いと言う声も一部に聞かれますが、実際のところはどうなのでしょうか?ここでは、パネルヒーターと、他の一般的な暖房器具(エアコン、こたつ、電気ストーブ、ホットカーペット、オイルヒーター)の電気代を比較してみます。
※1日当たり8時間使用、1ヶ月を30日と仮定。
※以下は電気代の高い順に掲載
パネルヒーター小型タイプ(100-300W)
- 1時間あたりの電気代: 約6.2円
- 1日あたりの電気代: 約49.6円
- 1ヶ月あたりの電気代: 約1,488円
こたつ(600W)
- 1時間あたりの電気代: 約18.6円
- 1日あたりの電気代: 約148.8円
- 1ヶ月あたりの電気代: 約4,464円
パネルヒーター大型タイプ(1000-1200W)
- 1時間あたりの電気代: 約21.7円
- 1日あたりの電気代: 約173.6円
- 1ヶ月あたりの電気代: 約5,208円
エアコン(600-800w)
- 1時間あたりの電気代: 約21.7円
- 1日あたりの電気代: 約173.6円
- 1ヶ月あたりの電気代: 約5,208円
オイルヒーター(600-1000W)
- 1時間あたりの電気代: 約24.8円
- 1日あたりの電気代: 約198.4円
- 1ヶ月あたりの電気代: 約5,952円
実際には、購入するタイプのワット数や、実際の使用状況により変わりますし、全体を温める暖房器具、部分的に暖める暖房器具という違いもありますので、一概に比較するのは難しいですが、パネルヒーターの大型タイプは電気代が高いですが、小型・デスク下タイプは、他の暖房器具と比較して電気代が低く抑えられることがわかります。
パネルヒーターは必要に応じて小型タイプを使う、あるいは後で紹介する電気代の節約のコツと合わせて使えば、ある程度は電気代を抑えることは可能と言えるでしょう。
パネルヒーターの電気代は他の暖房器具と比較して高いのか?
パネルヒーターの電気代は使い方を工夫すれば、無駄な電気代を抑えての利用が可能になります。パネルヒーターの電気代を節約するための効果的な方法をいくつかここから紹介します。
適切なサイズを選ぶ
パネルヒーターを選ぶ際には、利用目的や部屋のサイズに合った適切なモデルを選ぶことが重要です。とくに部屋に対して大きすぎるモデルは無駄な電力消費の元となります。
また、次に紹介するように、パネルヒーターは他の暖房器具との併用も効果的なため、併用を検討してみるのも良いでしょう。
他の暖房器具と併用する
パネルヒーターは大型タイプは電気代が高くなるため、例えば、部屋全体を暖めるのに向いているエアコンを活用しながら、足元などの必要な場所に小型のパネルヒーターを補助的に使用すれば、電気代を抑えながら効率的な暖房が可能になります。
こまめにオン・オフする
パネルヒーターが必要ないときはオフにしておくことも、電気代を抑えることに有効です。
またパネルヒーターにはタイマー機能が備わっているタイプもあるため、就寝前や起床時に合わせて暖房を自動でオン・オフするように、タイマーを活用してすれば、手間を減らしながら無駄な電力消費を防ぐことができます。
そのほかにも、窓やドアの隙間を塞いだり、厚手のカーテンを使用するなどして、部屋の断熱性を高めることは、暖房効率が上がり電気代の節約につながります。パネルヒーターを部屋の中央に近い場所に置いて、部屋全体を均等に暖めやすくしたり、冷気が入りやすい窓際におくのも効率的な暖房に役立ちます。
電力会社やプランをしばらく見直していない人は、よりお得な電力料金のプランがないかを検討することも、長期的な電気代の節約につながるのでおすすめです。
パネルヒーターの電気代は大きさや使い方による
パネルヒーターは大型タイプであれば電気代は高くなり安いですが、小型タイプ・デスク下タイプのようなコンパクトなモデルでは、そこまで電気代は高くはなりません。部屋の大きさや目的に合ったモデルを選択したり、他の暖房器具との併用も検討しつつ、無駄な電気代がかからない形での利用を目指しましょう。
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