北海道のチーズはとてもおいしく、種類も豊富にあります。しかし、どのブランドのものを選べばよいかをご存じの方は少ないのではないでしょうか。そこで、この記事では北海道のおすすめのチーズから、チーズ本来の種類や北海道のチーズがおいしい理由を解説します。
「北海道のチーズは何を選べばよいの?」と迷われている方は、ぜひ当記事を参考にしてみてください。
そもそもチーズにはどのような種類があるの?
そもそもチーズにはどのような種類があるのでしょうか?ここでは、代表的なチーズの種類やタイプを7つご紹介します。
ハードタイプ
圧力をかけて水分を抜き、長期間熟成させて作るチーズです。熟成期間は短いもので6ヵ月、長いものでは3年以上にもなります。ハードタイプのチーズは濃厚な味わいで、噛むほどにコクが増していくのが特徴です。チェダーチーズやパルメザンチーズが代表例に挙げられます。
セミハードタイプ
セミハードタイプのチーズは、ハードタイプと同じようにプレスして水分を抜いて作るチーズです。熟成期間がハードタイプと異なり、3ヵ月から1年となっています。保存性も高く、あまりクセもないため、食べやすいのが特徴です。
ハードタイプほどではないものの、濃厚な味わいが楽しめるため、スライスしてサンドイッチやパスタなどに使うのが向いています。代表的なものは、ゴーダチーズやマリボーチーズなどです。
フレッシュチーズ
フレッシュチーズは熟成させずに作られるチーズです。原料は牛乳で、新鮮な風味を楽しめます。また、水分量が多く、クリーミーな口触りも特徴です。代表的なものには、モッツァレラチーズやクリームチーズが挙げられます。
フレッシュチーズはさまざまな料理に合いやすく、デザートやサラダ、パスタにもマッチします。
白カビチーズ
白カビチーズは名前のとおり、表面が白カビで覆われているチーズです。カビといっても、毒素のないカビのため、食べても問題はありません。表面の白カビは乳酸菌とともに熟成させており、クリーム色で常温でもトロリとしています。
代表的なのは、カマンベールチーズやブリーチーズなどです。単体で食べたり、サラダやパスタにトッピングしたりできるほか、ワインやビールのおつまみにも最適です。
青カビチーズ
青カビチーズは白カビチーズと同じように、青カビをチーズの内部に植え付けて熟成させて作られるチーズです。ブルーチーズとも呼ばれます。青カビチーズでは、強烈な酸味と濃厚かつクリーミーな味わいが楽しめます。ゴルゴンゾーラチーズが代表例です。
シェーブルチーズ
シェーブルチーズはヤギのミルクから作られるチーズです。牛乳から作られる一般的なチーズと異なって流通数も少なく、希少性があるチーズといえます。完熟させるもの以外にも、黒い炭をつけたり、白カビを植え付けたりするものがあり、バラエティに富んだチーズです。
ヤギ特有の強い風味があり、チーズ自体が崩れやすく柔らかいのも特徴です。ワインやフルーツと一緒に食べるのがよいでしょう。
プロセスチーズ
プロセスチーズは、ナチュラルチーズに乳たんぱく質や乳脂肪、乳化剤などを混ぜ合わせて作られたチーズです。スライスチーズや6Pチーズなどが有名です。材料や製造工程によって、味や風味が異なるのが特徴といえるでしょう。飲食店をはじめ、さまざまな料理に使われています。
北海道十勝のおすすめチーズブランド2選
ここでは、北海道のおすすめチーズブランド2つと代表的な商品をご紹介します。
チーズ工房NEEDSの「カチョカバロ」「ラクレットチーズ」「モッツァレラチーズ」
チーズ工房NEEDSは、「いつものテーブルにチーズを」をコンセプトに掲げるチーズ工房です。明治時代に開場した、100年以上の歴史を刻む新田牧場に隣接した土地でチーズが作られています。牧草やデントコーンなどの自家製飼料も栽培しており、安全で安心な牛乳づくりに取り組んでいるのも特徴です。
上質な牛乳から作られるチーズは。ミルクの味をそのまま残したような味わいが楽しめます。ラクレットチーズはサラダの具材や手巻き寿司のトッピングに、モッツァレラチーズはトマトや生ハムと一緒に食べてみてください。
十勝野フロマージュの「クリームチーズ」「カマンベールチーズ」
十勝野フロマージュは十勝中札内村のはずれにあり、広大な畑と日高山脈がそびえる土地でチーズを作っています。十勝野フロマージュのクリームチーズは、「第8回オールジャパンナチュラルチーズコンテスト優秀賞」を受賞している商品です。
上質な風味に包まれたやさしい酸味となめらかさが楽しめるチーズとなっています。また、カマンベールチーズは、「オールジャパンナチュラルチーズコンテスト優秀賞」を受賞し、北海道洞爺湖サミットへの提供やJAL国際線機内食での採用などの実績もあります。
フランスの伝統的な製法で味を再現しつつ、日本人の口に合うようなコクとまろやかさが特徴です。
十勝千年の森キサラファームの「十勝シェーブル・炭」
十勝千年の森キサラファームでは、牧場で約70頭のヤギを飼育し、そのミルクからチーズなどの乳製品を製造しています。なるべく機械を使わず、手作業でチーズを作っており、放牧によりヤギのストレスを軽減しているため、最高級の味を楽しめます。
一般的にヤギからつくられるシェーブルチーズは独特の臭みがあるといわれますが、キサラファームではヤギの体臭改善にも取り組んでおり、クセが少なくやさしい味わいとなっています。
熟成させると、シェーブル本来の風味が出て味が変化するのもシェーブルチーズの特徴です。
十勝シェーブル・炭 しあわせチーズ工房の「幸」(さち)
しあわせチーズ工房は、北海道足寄町茂喜登牛の山の上にある小さな工房です。牛にとってストレスのない通年放牧をしており、放牧期間中から取れるミルクは味と香りがとてもよく、おいしいチーズになります。
しあわせチーズ工房では、1年を通じて温度の安定した半地下にある熟成庫で熟成したチーズを通じて、たくさんの人に「ありがとう」と「しあわせ」を届けています。
幸-sachi- さらべつチーズ工房の「きまぐれブルー」
さらべつチーズ工房は、「百姓物語」というブランド大根を作る農家さんが始めたチーズ工房です。
旨みとコクのある複雑な味の個性的なチーズがポイントになります。また、乳酸菌を自家培養しているため、生産者のこだわりが感じられる味に仕上がっています。
「きまぐれブルー」は「十勝ナチュラルチーズコンテスト」で優勝した経験もあるブルーチーズです。
北海道のチーズがおいしい理由
ここまで、チーズの種類や北海道の有名なチーズブランドを見てきました。なぜ北海道で作られるチーズは種類が豊富にあり、一般的なチーズと比べて価格が高くても買われるほどおいしいのでしょうか。ここではその理由を解説します。
チーズの味を決めるのは、原料となる牛乳とチーズを作る職人の腕です。北海道では、自然豊かで広大な土地を生かして、牛を放牧しています。そのため、牛が感じるストレスが減り、病気をせずに安定した品質の牛乳を作れます。
また、北海道のチーズ工房では、乳業メーカーの工場とは違い、チーズ一つひとつを丁寧に手作りしています。伝統的な製法のみではなく、北海道の地域を活かした製法を用いて、職人が真心を込めてチーズを作っているため、北海道のチーズはおいしいのです。
魅力的な北海道のチーズで食卓に彩を
当記事では、一般的なチーズの種類から北海道のおすすめチーズブランド、北海道のチーズがおいしい理由を解説しました。チーズは大きく分けて7つの種類があり、料理に添えたり、お酒のおつまみにしたりとさまざまなシチュエーションで活躍します。
特に北海道のチーズは、気候風土が活かされ、熟練のチーズ職人の腕により、おいしいものを楽しめるでしょう。ふだんの料理にぜひ北海道のチーズを取り入れてみてはいかがでしょうか。
なお、この記事を解説する「Está rico Hokkaido(えすたりこほっかいどう)」では、北海道のチーズを取り揃えています。スーパーに売られているようなプロセスチーズではなく、北海道の職人が丹精込めて作ったおいしいチーズが食べられるため、ぜひ試してみてください。
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