秋になるとスーパーや八百屋さんでよく見かける「パンプキン」と「スクワッシュ」。どちらもかぼちゃの仲間ですが、実はこの2つには明確な違いがあります。日本ではあまり区別されることが少ないものの、欧米ではそれぞれ異なる用途で使われており、味や見た目、栄養価にも違いがあるのです。
本記事では、パンプキンとスクワッシュの違いを分かりやすく解説し、料理や食生活でどちらを選べばよいか判断できるよう、徹底的に比較していきます。
パンプキンとは?
パンプキン(Pumpkin)は、主にアメリカやヨーロッパで「オレンジ色の丸いかぼちゃ」を指す言葉です。特にハロウィンの装飾に使われるジャック・オ・ランタン用の大きなオレンジかぼちゃが有名です。
- 分類:セイヨウカボチャ(Cucurbita pepo、C. maximaなど)
- 見た目:大きくて丸い、鮮やかなオレンジ色
- 皮:硬くて厚い
- 味:水分が多く、やや淡白な味わい
- 用途:飾り用、スープ、ピューレ、パイなど
パンプキンは見た目が美しいため装飾に用いられることが多いですが、料理にも適しています。特にアメリカの「パンプキンパイ」やスープに使われることが多いです。
スクワッシュとは?
スクワッシュ(Squash)は、パンプキンを含む広義のかぼちゃ全体を指す総称です。ズッキーニやアクロスカッシュ、バターナッツスクワッシュなども含まれます。つまり、パンプキンはスクワッシュの一種という位置づけです。
- 分類:カボチャ属全般(Cucurbita属)
- 見た目:品種によって様々(細長い、ひょうたん型、緑色など)
- 皮:品種により薄かったり厚かったりする
- 味:甘みが強い品種も多く、コクがある
- 用途:煮物、グラタン、ロースト、サラダなど幅広い
日本で一般的に売られている「かぼちゃ」は、実はパンプキンよりも「スクワッシュ」に近い種類で、特に「バターナッツスクワッシュ」は近年人気が高まっています。
パンプキンとスクワッシュの主な違い
項目 | パンプキン | スクワッシュ |
---|---|---|
定義 | オレンジ色の丸いかぼちゃ | かぼちゃ全般の総称 |
見た目 | 丸くて大きい | 多様(細長い、ひょうたん型など) |
味 | 水っぽく淡白 | 甘みが強く濃厚な品種が多い |
主な用途 | 装飾、スープ、パイ | 煮物、焼き物、炒め物 |
日本での流通 | 少なめ(輸入品が中心) | 多い(国産も豊富) |
どちらを選ぶべき?用途別おすすめ
甘み重視ならスクワッシュ
天ぷらや煮物、焼き物に使うなら、甘みとコクのあるスクワッシュ(特に日本のかぼちゃ)が向いています。ホクホク感があり、和食との相性も抜群です。
滑らかさ・加工用途ならパンプキン
スープやピューレ、パンプキンパイのようにペースト状にする料理には、繊維が少なくて滑らかなパンプキンが最適です。
栄養価の違い
パンプキンとスクワッシュは、どちらもβカロテン、ビタミンC、食物繊維が豊富で、免疫力アップや美肌効果が期待できます。ただし、日本のスクワッシュ(かぼちゃ)は糖度が高く、エネルギー量もやや高めになる傾向があります。
ダイエット中ならパンプキンの方が水分が多くカロリー控えめで使いやすいかもしれません。
どこで買える?パンプキンとスクワッシュの購入方法
パンプキンは、輸入食品店や大型スーパー、または秋の季節にデパートの特設コーナーで購入可能です。冷凍や缶詰タイプのパンプキンピューレも便利です。
スクワッシュ(日本のかぼちゃやバターナッツなど)は、スーパーや農産物直売所で一年を通して手に入ります。オンラインショップでも旬の野菜セットなどで入手できます。
まとめ:パンプキンとスクワッシュ、どう使い分ける?
パンプキンとスクワッシュは、見た目や味、使い道に明確な違いがあります。料理に応じて使い分けることで、味の幅も栄養も広がります。
- 装飾やピューレ、洋菓子には「パンプキン」
- 和食、グラタン、煮物などには「スクワッシュ(日本のかぼちゃ)」
違いを知ることで、より美味しく健康的な食卓を演出することができます。季節の変わり目には、ぜひ両方を食べ比べてみてはいかがでしょうか。
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